先日,フジテレビのとくダネという番組を見ていて地方の学習塾のCMをやっていました。地方限定とは言え、テレビで1分のCM流して、元とれるのかな?と思いつつ番組を見ておりました。
このCM、古代ギリシャ時代の格好をした少年が舗装のされてない道を歩き続け、なぜか、現代風の学生服を着た女子高生が、このあるく少年に途中「休めば」と手を差し述べても断固として歩き続けるというような形で物語が展開していきます。
ギリシャ人の格好をして意思が強そうな少年が出ているのでスパルタ教育に関係ある落ちなのかな? 歩いてるからアルキメデスか?と思いつつ、テレビを見ておりました。どうやら私の予想ははずれ、算数(数学)の問題を実行するために休まなかったという落ちでした。

(実際の問題)分速75mで家を出た弟に、分速250mで自転車に乗った兄は何分後に追いつくか答えなさい。ただし、兄は忘れ物を届けるため、弟の1時間後に家を出たものとする。

 中学受験を経験した方なら、誰でもわかるような旅人算の問題です。番組の司会者たちは、いかにも難しい問題のように言ってらっしゃったので中学受験してない人ってそういうものなのかな? テレビを見ている視聴者が出来ないと傷つくので敢えて難しいという演出してるのかなと、大学出の男性司会者に「あなたは出来るだろw」と思いつつ見ておりました。
中学受験経験者の菊川怜さんがいらっしゃり、この問題の解説をしているとき「速さの3公式」(速さ)×(時間)=(距離)(距離)÷(時間)=(速さ)(距離)÷(速さ)=(時間)を持ち出して解説しているのを見て、「そんなこと教えるからわかんなくなるのよ。」とおっしゃってるのを聞き、その通りだなと思いながら見ておりました。
さてこの簡単な問題ですが、暗算で解いておりましたら、え?と思いました。250ー75=175は25が7つか? 1時間は60分だし7の倍数がない?これ割り切れるの?もう1度頭の中で確認です。

 (75×60)÷(250-75)

 (分子)75×6025×××10(兄が出発するときの弟との距離の差)    (分母)17525×7   (1分間当たりに兄と弟の距離が縮まる割合)
暗算で解けると思っていたのですが、7分の180(分)思わず紙とペンを出して、もう1度確認のために計算してみました。紙とペンを使っても同じ答えになるので、もう1度問題の条件を見直しておりましたところすると菊川さんの答えも25と7分の5(7分の180)(分)です。やっぱり合ってたか?
以前中学入試の塾で問題を作成していた私にとっては、なんでこんな解答の問題をCM使うんだろ?私ならまず条件を後付けで、ただし・・・などとつけ加えるような不細工なことせずに、数字も兄の分速を分速225mにするか、兄が1時間10分後に出発したことにするのにと思っておりました。ちなみにどちらの数字を変えても答えは30分となります。
 なぜこの話を持ち出したかというと、最近やたらと「生徒を褒めて伸ばす」と言う教え方が主流のようですが、その場のやる気をださすという意味で考えると大筋間違いではないのですが、レベルの低い教師がこれをやると、本番の試験で実力を発揮出来ない生徒ができます。大げさに言うと社会で使い物にならない生徒が出来上がります。(ここまで言うのは少し大袈裟?ですがw)
簡単に言うと生徒が簡単に気持ちよくなるようにばかり教えたら必ず弊害がでます。 気持ちよくないとしなくなったり、甘い考えの生徒になり易いです。そして彼らは言い訳をして、気持ち悪い状況を回避して行きます。また、上手に褒め続けて指導しても、何かアクシデントがあると対応能力が低く 本番の重圧に負け、失敗するケースも出てきます。
 CMの数学の問題を解いてる私をとって説明しますと。
  問題を見た瞬間、楽に解けると思っている。
  テクニックを駆使して暗算で問題を解くが答えが割り切れない。
  暗算では心配になり、もう1度紙とペンを出して計算。
  紙とペンを使っても同じ答えになるので、もう1度問題を見直す。
  ある程度信頼のできる他人の答えと自分の答えが一致して安心する。
 結局安心したのは、合っているかどうかわからない他人の答えと一致してからです。本番では他人の力は借りられません。からのように自力で確認するしかありまん。解答がおかしいなと思いながらも、最善を尽くして確認して不安のまま次の問題を解 いていくしかないのです。
 では、このような問題ばかり解くと実力がつくのか?たまにやるのはいいと思いますが,このような問題ばかり解いていると効率が悪いです。問題を理解するという目的でなく途中の計算のテクニックを教えたり、おかしいなと思った解答の確認手順を教える目的でやるのなら良いでしょう。あくまで生徒には出した答えに対して不安を持たせ、他のところで生徒を満足させます。
こうやって授業をすれば生徒を褒める必要などありません。褒めるのが目的でなく生徒に学習させ向上させるのが目的だということを履き違えてる先生が多いような気がします。ただ教えることをサービス業と考え娯楽のような感覚で満足してもらうのが目的とするのであればその方が営業的にも良いのでしょうが。
 褒めるという行為を否定するつもりはありません。特に小さな子供に勉強に興味を持つというきっかけ作りとしては良いでしょう。大切なのは親や先生に褒められるために学習するのでなくあくまで勉強に興味を持つということが目的のために褒めなければいけません。正直、私は褒めて伸ばすって犬と同じじゃないかと少し抵抗があります。これと同じようなことで成績上がったら何か買ってあげるってのも似たようなことが言えるでしょう。全くだめだと言いませんが 褒めるという行為をあまり過大評価しない方がいいでしょう。